肘の痛み
日常の中で「肘の外側が痛くて荷物が持てない」「小指側がしびれる」「子どもが急に腕を使わなくなった」「ボールを投げると肘が痛む」といったお悩みを抱えていませんか?
肘の不調は単なる疲れや一時的な痛みに見えても、適切な診断とケアが必要な疾患が隠れているケースが多くあります。代表的な原因として、以下の4つが挙げられます。
4つの原因
1.テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
手首や指を良く使うことで肘の外側の腱に負担がかかり発症します。テニスをする方だけでなく、パソコン作業、家事・料理、工具を使う仕事をする方にも多くみられます。
2.肘内障(ちゅうないしょう)
主に1~5歳のお子さまに多くみられる肘の脱臼の一種です。腕を急に引っ張られた際などに、肘の靱帯から骨が一時的にずれることで起こります。
3.肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
肘の内側を通る「尺骨神経」が圧迫・牽引されることで発症します。デスクワークや肘をつく習慣、スポーツ、加齢などが原因となり、小指や薬指に痺れが出ます。
4.野球肘
投球動作の繰り返しによって肘関節へ過度な負担がかかり起こるスポーツ障害の総称です。特に成長期のお子さまに多く、投げ過ぎや体の使い方、柔軟性の低下などが大きく影響します。
「そのうち治るだろう」と自己判断せず、症状の初期段階で適切な評価を受けることが大切です。
治療法
当院では、患者様一人ひとりの症状や年齢、生活スタイルに合わせて「専門的なリハビリテーション」の治療を行います。
1.痛みの緩和と適切な診断・処置
急性期の処置・保存療法:強い痛みが起きている場合は、消炎鎮痛薬の処方や注射療法、物理療法などで速やかに炎症と痛みを抑えます。
徒手整復(肘内障の場合):お子さまの肘内障に対しては手技による整復を行います。整復後は多くの場合、数分~30分程度で痛みが引き、普段通り腕を動かせるようになります。
精密検査・連携:必要に応じてレントゲン検査やMRI検査を行い、重症例や手術が必要な場合は専門医療機関とスムーズに連携します。
2.根本改善と再発を防ぐ専門リハビリテーション
全身のバランス評価・運動療法:痛む肘だけでなく、肩関節・肩甲骨・体幹・股関節の柔軟性や筋力を評価し、肘への負担を生み出している根本原因へアプローチします。
ストレッチ・筋力トレーニング:前腕のストレッチや筋力強化を行い、負担に負けない体づくりをサポートします。
動作・フォーム・生活指導:デスクワーク時の姿勢、肘をつかない習慣、スポーツ時の正しい投球フォームの取得、装具(サポーター)の活用など、日常生活や練習環境の改善まで親身に指導します。
日常生活で起こる予後
肘の違和感や痛みを我慢したまま放置したり、自己判断で無理を続けたりすると、将来的に日常生活や競技生活に深刻な支障をきたすリスクがあります。
手先・指先の麻痺や筋萎縮が定着する
神経圧迫(肘部管症候群など)を放置すると、小指や薬指のしびれが強まるだけでなく、手の筋肉がやせて凹み、握力の低下や細かい指作業(ボタン留め・箸の使用など)ができなくなる障害が残る恐れがあります。
肘が固まり、日常の基本動作で激痛が走る
炎症や痛みをかばって動かさずにいたり、痛みを我慢して使い続けたりすると、関節が固まって「肘が伸びきらない」「曲がりにくい」状態に陥ります。ドアノブを回す、ペットボトルのフタを開ける、タオルを絞るといった何気ない動作すら激痛で行えなくなります。
骨・軟骨の破壊が進み、長期離脱や手術が必要になる
特に野球肘などのスポーツ障害やテニス肘を放置して投球・作業を続けると、骨や軟骨が剥がれ落ちる障害(離断性骨軟骨炎など)へ悪化することがあります。最悪の場合、長期間の運動禁止や手術を受けざるを得なくなり、大切な競技や仕事への復帰が大幅に遅れる原因となります。
日常生活や、スポーツ活動での肘の痛みは
「我慢すれば良くなる」「痛いのは今だけだ」と思う方が多いですがそんなことはありません。
早期に適切な治療とリハビリテーションを行うことで、早期の改善や、スポーツ復帰、再発防止への第一歩にもなります。おかしいなと違和感を感じたら、お気軽に当院までご相談ください。

