変形性股関節症
このような症状はありませんか?
- 立ち上がりや歩き始めに股関節や足の付け根が痛い
- 長時間歩くと股関節が痛くなる
- 階段の昇り降りがつらい
- あぐらや靴下を履く動作がつらい
- 靴下やズボンを履く動作がしにくい
- 股関節が硬くなったように感じる
- 夜、痛くて眠れない日がある
これらの症状が続く場合は、変形性股関節症の可能性があります。
変形性股関節症とは
変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ることで、痛みや関節の変形が生じる疾患です。
股関節は、骨盤側の「臼蓋(きゅうがい)」と太ももの骨(大腿骨頭)が組み合わさってできています。
正常な関節では軟骨がクッションの役割を果たし、滑らかに動くことができます。
しかし、加齢や股関節への負担、臼蓋形成不全などの影響によって軟骨が徐々に摩耗すると、骨同士がこすれ合い、痛みや動きの制限が現れます。
日本では臼蓋形成不全を背景として発症する二次性変形性股関節症が多いことが特徴です。
主な原因
①臼蓋形成不全
日本では最も多い原因とされており、股関節の受け皿が浅いことで関節への負担が集中し、軟骨が徐々に摩耗していきます。
②加齢
年齢とともに軟骨の弾力性が低下し、衝撃を吸収する力が弱くなるため、長年の負荷の積み重ねによって発症することがあります。
③肥満や長期間の負荷
体重増加や長時間の立ち仕事などは股関節への負担を増加させ、症状を悪化させる要因となります。
④過去の外傷や股関節疾患
股関節の骨折や脱臼、ペルテス病、大腿骨頭すべり症などが原因となる場合もあります。
症状の特徴・進行
変形性股関節症は徐々に進行することが多い疾患です。
初期には、
- 歩き始めだけ痛い
- 長時間歩くと痛い
- 少し休むと楽になる
といった症状がみられます。
進行すると、
- 股関節が動かしにくい
- 靴下や靴が履きづらい
- 階段の昇り降りが困難
- 長時間歩けない、立っていられない
など、日常生活への影響が大きくなります。
さらに進行すると、
- 安静時や夜間の異網の出現
- 歩行能力の低下
などが見られるようになります。
- 歩き始めに痛い
- 股関節が硬くなってきた
- 長時間歩けない
このような症状がある場合は、お早めにご相談ください。
検査・診断方法
当院では、医師による問診・触診・各種検査を行い診断を行います。
- いつから痛いのか
- どんな動作で痛むのか
- 歩行時の痛みはあるか
- 日常生活で困っていること
などを確認するため、詳しくお話を伺います。
画像検査では主にX線(レントゲン)検査を行い、
- 関節裂隙(軟骨の厚さを反映する隙間)
- 骨棘(骨のとげ)
- 骨硬化
- 股関節の変形
などを確認します。
必要に応じてMRI検査を行い、軟骨や周囲組織の状態を詳しく評価する場合があります。
当院での治療方法
一度すり減った軟骨を元の状態に戻すことは難しいとされています。
しかし、適切な保存療法により痛みの軽減や機能改善、進行を遅らせることが期待できます。
当院では患者様の症状や身体の状態、生活スタイルに合わせた治療をご提案します。
投薬
消炎鎮痛薬などを使用し、痛みや炎症の軽減を図ります。
運動療法・手技療法
リハビリでは、
- 股関節の可動域改善
- 歩行指導
- 日常生活動作の改善
股関節周囲の筋力低下は関節への負担を増加させるため
- お尻の筋肉(中殿筋・大殿筋など)
- 股関節周囲筋
- 体幹
などの筋力向上を図ることで、股関節への負担軽減を目指します。
また、必要に応じて体重管理や生活指導を行います。
保存療法で十分な改善が得られず、日常生活への支障が大きい場合には、人工股関節置換術(THA)などの手術が検討されます。
日常生活での注意点
- 運動は大事ですが痛みを我慢しての長時間歩行は避けましょう
- 体重管理や股関節周囲の筋力維持は、股関節への負担軽減に繋がるため努めましょう。
- 深くしゃがむ動作や床からの立ち上がり、重い物を持つなどは股関節に大きな負担がかかるため避けた生活心がけましょう。
- 杖やノルディックポールを使用し股関節の負荷を軽減させることもお勧めです。
- 痛みが強い時期は無理をせず、早めに受診してください
よくある質問
自然に治りますか?
一度すり減った軟骨が自然に元へ戻ることは難しいですが、適切な治療やリハビリテーションによって痛みや生活機能の改善が期待できます。
運動した方がいいですか?
はい。症状に合わせた適度な運動は筋力維持や関節機能の改善に役立ちます。ただし、痛みが強くなる運動は避ける必要があります。負担の少ない水中歩行や適切な指導を受けた上での運動を少しずつ開始することをお勧めします。
手術は必ず必要ですか?
必ずではありません。多くの方は保存療法を行いながら経過をみます。ですが進行性の疾患と考えられているため痛みや生活への影響、画像所見などを総合的に判断して検討します。
臼蓋形成不全との違いは?
臼蓋形成不全は股関節の受け皿が浅い「形の異常」を指します。一方、変形性股関節症は軟骨がすり減り、関節が変形した状態です。臼蓋形成不全は変形性股関節症の原因となることがあります。
受診目安
以下のような症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
- 歩き始めに股関節が痛い
- 長時間歩けない
- 靴下を履く動作がつらい
- 股関節が硬くなってきた
- 痛みが1か月以上続く
特に安静時や夜間にも痛みがある場合や、歩行が困難になってきた場合は早めの受診をおすすめします。
まとめ
「今は歩けるし、ずっと痛いけどこのまま我慢しておけばいいかな、、、」
と思っていませんか?
変形性股関節症は、進行性の疾患です。
日本では臼蓋形成不全が原因となることが多くみられますが適切な評価とリハビリテーション、生活指導によって痛みの軽減や日常生活の改善が期待できます。
症状が軽いうちから治療を始めることが、進行予防にもつながります。
痛いことを我慢しない、少しでも楽に生活を過ごすためのお手伝いをさせていただきます。まずはお気軽に当院へご相談ください。

